東関戸区の若連に所属する某若週のBLOG.
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東関戸の蹴込み(けこみ)です。
蹴込みとは、御簾の下の部分、蕨手の裏側に位置します。祭礼時は、お酒等が置いてある事が殆どの為、あまり見えないです。
菊花や千鳥が描かれています。
こちらは持送り彫刻です。
四隅角は「波に亀」
写真上<正面右側 表> 写真下<正面右側 裏>
写真上<左側側面 表>写真下<左側側面 裏>
中の持送りは波に千鳥です。
あまり目立たない所ですが、持送りと蹴込みも金子光清作です。
昭和10年の作です。
製作場所は、うちの所有地の一角を作業場にして彫られたそうです。
彫刻師は、この持送りを彫る際、作業工程を一切隠したそうです。
布で幕を張り、他の大工、職人、町内役員は勿論、我が家の家人にも見せなかったとの事。
なぜそこまで隠したのでしょうか?
一枚の板を両面から違う構図で彫るという技法を隠したのかもしれません。
特別厚い板ではありませんから、この材に両面を彫るというのは技術の高さを裏付けている物と思われます。
図柄が波に亀です。
亀は、金子光清の師匠 小松重太郎の最も得意とした題材と聞いたことがあります。
小松重太郎の亀の彫刻は、八日市場の胴羽目彫刻があります。
大変素晴らしい出来映えです。何年か前に東京の彫刻師数名が佐原の夏祭に訪れた際、この胴羽目彫刻を見て絶賛したとの事。
1900年第五回パリ万国博覧会に、小松重太郎が出品し三等を受賞した作品も亀が題材だったそうです。
亀は小松系の得意とする題材だった為、秘伝だったり?
それで隠したのでしょうか?
いろいろと想像が膨らむエピソードです。
ちなみに金子光清の亀の彫刻は、下新町の山車額、下新町に建てられる幟の台座彫刻があります。
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